unakowa's diary

子どもの質問に全力で答えるブログ

子どもの人気を集めるアニメは、どこがおもしろいのか?

子どもはどういうものを面白いと思うのでしょうか?

子どもに限らず人間が何かを見て面白いと感じるのは、ある程度の安心感の中で心に刺激を受けたときです。

安心感は、起承転結などのお話の形で伝わります。

例えば「昔々…」から始まるお話は、
起:おじいさんとおばあさんが不思議な子供を授かり
承:その子供がいろいろ不思議なことをして
転:その子が鬼退治に行ったり、怖い目にあったりしますが
結:最後は幸せな結果になる
というお話しが多いのは、同じパターンのお話だと聞いている人が安心して聞けるからです。

次に刺激です。
刺激には快感(楽しい、好き)と不快感(怖い、嫌い)があります。

快感は、電車やお菓子など好きなものが出てきて快感(楽しい)と感じる場合もあれば、『最後はみんなで幸せに暮らしました』というお話の展開で快感(嬉しい)と感じることもあります。

また、人間は快感だけでなく不快(怖い、嫌い)なものを見ても面白いと感じるときがあります。
お化けが出てくる話や、人が死んでしまうお話も人気があります。

楽しいことと怖いことのバランスがうまく取れたお話が面白いと言われることが多いですが、
楽しいことばかりのお話が好きな人もいれば、怖いことがいっぱいのお話しが好きな人もいます。
なので、同じお話を見ても、人によって面白いと思う人もいれば面白くないという人もいます。

では、みんなが面白いと思うアニメや漫画はどうやってできるのでしょうか。

たくさんの子供が面白いと言ってくれると、みんなが映画代を払ったりグッズやおもちゃを買ってくれるのでお金が儲かります。なのでアニメや映画はたくさんの大人がたくさんの時間とお金をかけて、どうしたらたくさんの子どもが面白いと言ってくれるか考えながら作っています。

その時考える大事なことは以下の3つです。

1)楽しさと怖さのモチーフに何を使うか
電車、恐竜、ダンス、お化けなど、何が出てくるとみんなが喜ぶでしょうか。
電車ばかりだと電車好きな子は喜びますが、興味ない子もいます。
たくさんの子が喜ぶのは何かを考えます。

2)楽しさと怖さのバランスをどうするか
怖すぎると泣いてしまう子が出てしまいますが、少しの怖さはお話を面白くします。
たくさんの子が楽しいと思うバランスを考えます。

3)お話の形に何を使うか、その中で楽しさと怖さをどう表現するか
起承転結や繰り返し型など、いろいろなお話の形があります。
その中に楽しさと怖さをどう入れていくかを考えます。
例えば最初にみんな死んでしまって主人公が一人ぼっちという悲しい場面から始まるお話もあれば、
最初はみんなで楽しく暮らしていて、途中で怪物が襲ってくるという展開もあります。

ですが、人の心の動き方はわからないことが多いので、どれだけ一生懸命考えても、誰も面白いと言ってもらえないお話ができることもよくあります。

面白いお話を作れるようになるには、自分がお話を見たり聞いたりしたとき、どこに、何故面白いと思ったのか、自分の心の動きを注意深く観察することです。
また、自分が面白いと思ったものを人が面白いと言わなかったときも、何故だろうと考えてみると、どんな人がどんなものを面白いと思うのかが分かるようになるので、お話を作るときの参考になります。