unakowa's diary

子どもの質問に全力で答えるブログ

何故、人間には男と女しかいないのか?

遺伝子という言葉を聞いたことはありますか?
遺伝子は、私たちの体を作る設計図のようなものです。
設計図は人によって違いますが、半分の情報はお父さんから、もう半分の情報はお母さんから受け継いでいます。
お父さんとお母さんという二人の遺伝子を組み合わせて、お父さんともお母さんとも違う新しい人間を作り出すために男と女という性別があります。
つまり子孫を作り出すための仕組みのようなものです。

高性能の顕微鏡で見ると、女の遺伝子はXX、男の遺伝子はXYの形をしていることがわかります。
XX(母)とXY(父)を掛け合わせると、
母のXと父のXでXX(女の子)
母のXと父のYでXY(男の子)
と同じ確率で男の子と女の子が生まれることが分かります。
この仕組みだと、世界が女ばかりや男ばかりにならずにすみます。

逆に、もし第3の性のYYがあった場合、XXとYYを掛け合わせるとXYしか生まれず、XYとYYの組合せもXYとYYのみなのでXXとYYの出現数は6人に1人なのに、XYの出現数は6人に4人と、世界がXYばかりになってしまいます。
1種類の性別だけ多くなるとカップルを作るのが大変になり子どもが生まれにくくなってしまいます。

XXとXYのカップル⇒ XXとXY
XXとYYのカップル⇒ XYとXY
XYとYYのカップル⇒ XYとYY

多分ですが、これが性別が男と女だけの理由だと思います。

一方、人間以外の動物や植物、昆虫を観察すると、人間と同じく男と女に分かれて子孫を残す生き物と、1種類の性別だけの生き物があります。
自由に動き回れる生き物は男女、一か所にじっとしている生き物は1種類のことが多いようです。
1か所にじっとしていないといけないと、結婚相手に出会う可能性が低いからではないかと言われています。

また、実は人間にも数千人に一人の割合で、男でも女でもない、または男でも女でもある人が生まれます。
半陰陽、または両性具有と呼ばれる人たちです。
どうしてこういう人たちが時々生まれるのか。遺伝子は時々こういう不思議なことをしますが、うっかりなのかわざとなのかはわかっていません。

また、体の形を決めるXXとXY遺伝子以外にも、体はXXだけど心は男の子だったり、体はXYだけど心が女の子だったりする人もいます。ある調査では20人に一人こういう人がいるそうなので、クラスにも一人か二人いるのかもしれません。
こういう人たちのことも、遺伝子がうっかりなのかわざとやっているのかはわかっていません。

遺伝子は自分の情報を残すために、一番確率が高い方法を選ぶと言われています。
なので、もしわざとなら、もしかすると男でも女でもない第三の性別が未来に出てくる前触れなのかもしれません。